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2012/3/21
「リウマチ、早期治療で効果」

 関節リウマチの治療が根本的に変わりつつある。日本リウマチ学会が昨年、欧米の新しい診断基準を取り入れ、病気の早い段階から、リウマチ治療の切り札である「生物学的製剤」を使う方向にかじを切ったからだ。昔「10年で寝たきりになる」と言われた病気が、今や「関節破壊もなく、機能障害(日常生活への支障)も進行しない」という時代を迎えている。

 第一内科の田中良哉教授は「一番大事なことは、最初にリウマチ専門医にかかること。速やかに診断がつくので、すぐに効果的な治療が始められる。そうすれば関節破壊はゼロになるはず。まだ最初から専門医に行く患者さんがあまりに少ない」と指摘する。

 リウマチの診断が遅れ、治療が後手に回って、関節が破壊されてしまってからでは、生物学的製剤でも元に戻らない。

 新しい診断基準では、関節病変と血液検査、罹病期間、急性期反応の4領域を10点満点で評価し、6点以上で関節リウマチと診断する。

 「これだと発症して1〜2週間でも診断可能。治療目標は、全身の関節の痛みや腫れがほぼ消失し、炎症反応も下がり、患者自身の自覚症状も改善して健康に近くなった『寛解』の状態」  寛解をしっかり維持できれば、関節は壊れず、機能障害も進行しないことが、最近のデータで分かっているという。


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