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強い関節痛を引き起こす痛風の原因は遺伝子!?

以前、こちらの回でもご案内しましたが、強い関節痛を引き起こす、代表的な病気・疾患が痛風です。

>>>痛風と関節痛

痛風は関節痛だけでなく、高血圧や腎臓病、心臓病、脳卒中などにつながっていくことが分かっており、関節痛と相まって、深刻な疾患と言えます。

日本人男性の60人に1人がこの痛風を発症すると言われており、国民病と言えるかもしれません。

痛風の原因となるのは高尿酸血症と呼ばれる、血中の尿酸値の高さです。これが関節炎を引き起こし、肌に風が当っただけで関節が痛むことから「痛風」と呼ばれています。

通常時でも血液の中には一定の尿酸が含まれていますが、何らかの理由でこの尿酸の量が大きく増えると尿酸が溶けきらず、血液の中で結晶化してしまいます。要は硬い粒状になってしまうのですね。これが関節内に入り込むと関節が動くたびに激しい痛みを引き起こす事になるのです。

この血液中の尿酸を増やす成分としてはアルコールが有名です。特にビールは尿酸値を高め、痛風を引き起こす作用が強いため、ビール好きの方は要注意です。事実、痛風患者の90%以上が外食を好む成人男性と言われており、ビールとの関係が強く示唆されています。

ただし、そうした痛風の原因を、ライフスタイルや食生活、嗜好の違いだけでは説明できないのも事実です。

ビールをたくさん飲んでも痛風にならない人の方が多いわけですし、逆にビールを全く飲まないのに痛風になる人もいます。

そうした痛風になる人となりにくい人の違いについて、特に若くして痛風を発症する人にどういった要因があるかについて、防衛医科大学校と東京薬科大学、および東京大学医学部附属病院の研究グループが興味深い研究結果を発表しています。

結論から言うと、痛風患者の発症年齢と尿酸を運ぶ輸送体の遺伝子解析から、若くして痛風を引き起こす主な要因がABCG2という「尿酸輸送体」の特定の遺伝子変異と強く関連していることが発見されたそうです。

この研究では、705人の男性痛風患者を対象として、ABCG2の機能低下が痛風の発症年齢に与える影響を調べました。その結果、ABCG2の遺伝子変異により尿酸排泄機能が低下しているグループでは、低下していないグループに比べて、平均発症年齢は最大で6.5歳低いことがわかりました。



尿酸輸送体であるABCG2の機能と痛風の発症年齢の相関関係ですが、ABCG2の機能が低ければ低いほど、痛風の発症年齢が低い=若いことが分かります。

次に痛風を発症していない、尿酸値が正常な男子1,887名を健康者グループとして、患者グループと比較したところ、ABCG2に遺伝子変異がある場合、痛風発症のリスクが最大で22.2倍に高まることが分かったとのことです。



結局、ABCG2の働きがうまくいかないと、関節や血管、体内からうまく尿酸を体外に排出できにくいために、尿酸がたまって痛風になりやすい、ということですね。

これが痛風になりやすい人と痛風になりにくい人の違いを生んでいると言えます。

なお、このABCG2の遺伝子変異の有無は比較的簡便に調べられるようですので、今後、こうした遺伝子変異から、予防策や治療方法が選定されていくことになるかもしれませんね。

いずれにしても深刻な関節痛を引き起こす痛風の患者が少しでも減ることを期待したいと思います。

なお、関節内にある軟骨の原料となるグルコサミンや、軟骨の生成を助け、自身もクッションのような役割を果たす、コンドロイチンやヒアルロン酸の摂取が関節痛の予防・軽減に役立つと指摘されています。

痛風に限らず関節痛にお悩みの方や、積極的に関節痛を予防されたい方はこうした有効成分が配合された関節痛サプリメントをためしてみてはいかがでしょうか。

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