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ひざには体重の何倍の重さが?

関節痛と言うと、最もポピュラーなものは「ひざ関節痛」ではないでしょうか?

ではなぜ、ひざが痛くなるのでしょうか。その答えは、とてもシンプルですね。ひざが、体のうちでももっとも体重がかかる関節だからです。

ところで、ひざには具体的に、一体どれくらいの負担がかかっているのか、考えたことがおありでしょうか。

たとえば、平地を歩いているときには、ひざに体重の3〜8倍の重みがかかっています。ふつうに歩いているだけで、こんなに負担がかかっているのです。勢いよく走ったり、ジャンプしたり、階段を上がったり下りたりすれば、さらにもっと大きな負荷が両ひざにかかってくることになります。

このように、体の重みがかかってくる関節のことを「荷重関節」と呼びます。ひざは、寝ているときと座っているとき以外は、常に体重の何倍もの荷重を支え続けているわけです。しかも、その負担は、体重が重くなればなるほど、大きく膨らみます。

体重60キログラムの人が平地をふつうに歩いていたとしましょう。このとき、この人のひざには、少なくとも3倍の180キログラムの荷重がかかっていることになります。

では、その人が5キロ太って65キログラムになったらどうなるでしょうか。平地を歩いているときのひざへの荷重は3倍の195キログラム。一気に15キロもひざへの負担が増してしまうことになります。さらに、もし、10キロ太ったなら、210キログラムになって、なんと30キロの負担アップ。30キロといえば、かなりズシリとくる重さです。いかに体重増加がひざへの負担増につながるかがおわかりいただけることでしょう。

みなさんも。ぜひ、ご自身のケースに当てはめて考えてみてください。

例を挙げれば、中年太りが気になるみなさんには、「学生時代に比べて、10キロも体重が増えてしまった」というような方が少なくないのではないでしょうか。そういう方々は、若い頃に比べると、歩くだけでひざに30キログラムもの負担が上乗せされているわけですね。もちろん、走ったり、ジャンプしたりすれば、ひざへの負担はさらに大きくなります。

そのうえ、日頃の運動不足がたたって、ひざの筋肉が衰えてきているとなると、重みがひざの荷重関節にばかりかかるようになってしまうのです。そんな無理な負担を背負わされた状態で、365日こき使われたのでは、ひざの関節に不具合が出てくるのも当然と言えます。

ひざ関節が痛む人や、将来的なひざ関節痛が気になる人はまず自分の体重を調べ、若いころより体重が増えている場合はダイエットをすることが重要ということですね。当てはまる方や、ドキっとされた方はぜひ挑戦してみてください。

なお、関節痛を軽減・治癒する目的で、グルコサミン、コンドロイチン、ヒアルロン酸などの成分が配合されたサプリメントが市販されています。こうしたものも上手に活用しながら、関節痛を治していきましょう。

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